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医師になりたい人必見!海外大学医学部徹底解剖
医師になるには海外の大学の医学部へ進学するというのも一つの方法です。
国内の医学部は最難関かつ学費も高額のため、進学を諦めることもあるかもしれません。
そのような時は、一度海外の医学部を検討してみることをおすすめします!
海外の医学部には国内の医学部より入学難易度が低く学費も安いところもあり、卒業後は日本で医師になることも可能です。
ここでは海外・国内医学部の違いやメリット・デメリット、費用、国・地域別の特徴などを徹底解説します!
海外の医学部を卒業しても日本の医師免許は取得できる
海外でも国内でも医学部で学ぶ内容はそれほど変わりませんし、海外の医学部卒でも日本の医師免許を取得することができます。
海外の医学部が国内の医学部と大きく異なるのは、日本の国家試験を受験する前に厚生労働省の審査が必要な点でしょう。
国内の医学部に通っている人は、卒業見込みであれば医師国家試験を受験することができますが、海外の医学部に通っている人はこの審査を通過しなければ受験することができません。
日本で医師免許を取得するまでの流れ
厚生労働省による審査とは?
前述のとおり、海外の医学部を卒業した場合国家試験を受験する前に厚生労働省の審査を受ける必要があります。
この審査では修学年数や成績、大学の教育水準などを見られます。成績も考慮されるため一概には言えませんが、国内に事務局などの窓口を設けて学生を募集している海外の医学部を卒業した場合、基本的には審査を通過しているようです。
他方、人によっては医師国家試験の予備試験受験資格のみ認められることや受験資格を得られないこともあり、この場合複数の試験や1年以上の実地訓練などが必要となります。
医師国家試験資格を得られない例
- 専門課程を4年以上受けていない 海外の医学に通っている人は
- 卒業から10年以上経過している
- 卒業した大学が日本の大学より附属病院の質や教員数が劣っている
これだけを見ると、海外の大学の医学部に進学することは国内の大学の医学部よりリスクが大きいと思えるかもしれませんが、もちろん海外の大学の医学部にもメリットはあります。
海外の大学の医学部にはメリットが多い
ここでは、海外の大学の医学部に進学した場合のメリットとデメリットご紹介します。
海外・国内どちらもメリット・デメリットがありますので、それらを十分考慮した上で進学先を検討しましょう。
海外の大学の医学部 メリット・デメリット
メリット | デメリット |
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学費が安いのはもちろんの事、「外国語で学ぶ」「外国の医師免許の取得」など国内の大学医学部では出来ない貴重な経験が大きなメリットと言えるでしょう。
生活費を含めても日本の私立医学部に通うより安い場合もある!
学費の安さを求めて海外の大学の医学部に進学する学生も少なくありません。
先進国の医学部の学費は日本とさほど変わりませんが、東ヨーロッパや中国などでは生活費を考慮しても日本の私立大学より安く済みます。
例として、ハンガリーの国立大学に6年間通った場合の費用を計算してみました。
医学部6年間の授業料:約1,080万円
6年間の生活費:約800万円
合計:約1,880万円 ※
日本の私立大学で6年間の学費が平均3,000万円以上、最も安くても2,000万円を超えることから、いかに安いかがお分かりかと思います。
海外の病院や大学院への進学など卒業後の道は広い
海外の大学の医学部を卒業した場合、日本で医師として働くことができるのはもちろんですが、その特徴を生かした様々な進路が考えられます。
主な進路としては…
- 日本で医師として働く
- 現地で医師として働く
- 日本の大学院に進学する
- 現地や他国の大学院に進学する
- 国際機関で医師として働く
日本人の場合、1の「日本で医師として働く」人が多いようですが、2・4・5といった日本の大学の医学部を卒業しただけでは進むのが難しい道が開けるのは魅力です。
海外の大学の医学部といっても、国・地域で大きく異なる制度
一言で海外の大学の医学部と言っても国や地域によってその難易度や学費が大きく異なります。海外というとアメリカ合衆国や西ヨーロッパの国が思い浮かぶ方も多いかと思いますが、これらの医学部に進学するのは容易ではありません。
医学部進学が比較的容易な国としては、ハンガリー・チェコなどの東ヨーロッパと中国が挙げられます。これらの国では、日本人向けに大学や提携企業が説明会などを積極的に行っており、進学後のサポートも充実しています。
①東ヨーロッパの医学部の特徴
日本の私立大学より学費が安く、試験科目も少ないことから日本人にとっては進学しやすい地域。
留学生の受け入れに積極的で英語での授業も行っている。ハンガリーやチェコの国立大学の中には日本で試験を受けられる大学もあり、まだ医学部に合格するレベルに無い人向けに予備コースなども開講している。
日本人にとってはなじみの少ない地域ではあるが、事務局では進学前から卒業後まで充実したサポートを提供している。
東ヨーロッパの医学部(一例)
②中国の医学部の特徴
東ヨーロッパ同様、学費が安く留学生の受け入れに積極的。授業は中国語で受ける必要があるが、日本に出先機関もあり対策講座や説明会などを積極的に開催している。
5年制の医学部もあり、日本の医師国家試験受験資格を得られない可能性もあるため、日本で医師を目指す場合は事前に調査をした方が良い。
③アメリカ合衆国の医学部の特徴
アメリカの医学部(メディカルスクール)は日本での大学院の位置づけであり、入学には4年生のカレッジを卒業する必要がある。試験はアメリカ人にとっても難関と言われている上に、大学所在地出身の学生を優遇する制度もあることから、日本人が進学するのはかなりの困難。